鎮痛剤で改善しづらい三叉神経痛が治癒
【治験症例 3】
三叉神経痛
49歳・女性・日本語教師/身長160cm・体重65kg
◆症状の経過
49歳時、急に左こめかみの痛み、左眼の重い感じ、左口角に唾液がたまるなどの症状が見られるようになった。病院で三叉神経痛と診断され、鎮痛剤を投薬された。左顔面の腫れぼったい感じもあり、鎮痛剤の効果も少ないので、友人の紹介で当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
治療用カーボンは3002-5000番を使用し、両足裏部⑦・両膝部②各10分間、腹部⑤・腰部⑥・後頭部③を各5分間、左こめかみ部㊱・左眼部・左頬部を各10分間照射。⑦②⑤⑥は集光器使用せず、③1号集光器を使用、㊱・左眼部・左頬部は2号集光器使用。
◆治療の経過
当所(光線研究所付属診療所)受診時は、三叉神経痛のひどい痛み(VAS:10/10)は、鎮痛剤で少し軽減(VAS:7/10)していたが、それ以上の改善がない状態であった。自宅で1日1回、光線治療を行い、30回の照射で痛みは完治した。
痛みの視覚的スケールほう(VAS)による経過は、10回治療するごとに徐々に(VAS:2/10ずつ)痛みが軽くなっていく感じであった。光線治療4年後の現在、仕事の関係による眼の疲れや肩こりを治療するため、光線治療を継続している。
◆コメント
顔面に見られる痛みは、その多くが三叉神経痛による痛みと考えられる。
痛みは持続的に出ることはなく、痛みと痛みの間欠期にはまったく痛みがないのが特徴である。症状がひどい場合は頬の皮膚をさわる、食事をする、顔を洗う、会話するなど、顔面の筋肉運動によって、電撃痛や焼け火箸が突き刺されるような非常に強い痛みが誘発されることがある。痛みが薬剤、神経ブロックなどでとれない場合は、手術(神経血管減圧術)が必要なケースもあるが、全身麻酔で脳幹部の手術となるため、ある程度の危険性をともなう。
本治験例では、幸いなことに30回ほどの光線治療で、三叉神経痛の痛みが完治した。
●血圧(mmHg)
121/75(初診時)→ 116/76(1ヵ月後)→ 125/81(4年後)
●痛みの視覚的スケール法(VAS)による経過:VAS法
7/10(初診時)→ 5/10(治療10回)→ 3/10(治療20回)→ 0/10(4年後)
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著