坐骨神経痛による右下肢の痛み・しびれが解消
【治験症例 2】
坐骨神経痛・大腸ポリープ・血小板減少
73歳・男性・元会社役員/身長158cm・体重56kg
◆症状の経過
73歳のとき、急に右下肢に痛みが出現、整形外科で坐骨神経痛の診断を受け、鎮痛剤・ビタミン剤を投与された。痛みは右下肢の大腿部から腓腹筋部にかけて見られたが、しびれは軽かった。鎮痛剤は胃腸症状など副作用が心配で、あまり服用しなかった、以前求めた光線治療器があったので、その利用方法と治療法の確認のため、当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
治療用カーボンは1000-3002番を使用し、両足裏部⑦・腓腹筋部㉙・後大腿部㉚・両膝部②・腰部⑥を各10分間、両足首部①・腹部⑤・後頭部③を各5分間照射。⑦①㉙②㉚⑤⑥以上集光器使用せず、③1号集光器使用。
◆治療の経過
光線治療前は右足が冷えていたが、自宅で治療を始めて冷えが改善してきた。1日1回の治療を続けたところ、治療6回で右下肢の痛みは完全にとれた。さらに、12回に治療で右下肢のしびれもとれた。足の状態が元に戻り、外出する元気が出てきた。
その後は、検診で大腸ポリープ(小さいポリープ3個)、血小板減少(5~6万/mm³)が判明し、双方とも経過をみることになったので、現在これらの光線治療(1000-3001番の治療用カーボンを使用)を行っている。
◆コメント
坐骨神経は臀部から大腿後面、下腿、足背まで広い範囲にわたって走っており、ヒトでは最大の神経である。この神経は運動・知覚・自律神経の各線維を含んでいるため、障害されたときにはさまざまな症状が出現する。神経痛の原因は椎間板ヘルニア、脊椎疾患、炎症、骨折など多くのものがある。
本治験例では主に知覚障害によって神経痛が見られたが、幸いにも光線治療6回で血行が改善され、それにともない神経痛はなくなり、12回でさらに血行がよくなり、しびれもとれた。
●血圧(mmHg)
174/94(初診時)→ 151/84(6回後)→ 144/82(12回後)→ 132/78(2ヵ月後)
●足裏温(℃)
右:24.7(初診時)→ 29.8(6回後)→ 31.8(12回後)→ 32.6(2ヵ月後)
左:25.6(初診時)→ 30.6(6回後)→ 32.2(12回後)→ 33.0(2ヵ月後)
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著