脳出血後遺症の左麻痺が、機能改善
【治験症例 6】
脳出血後遺症
63歳・女性・主婦/身長158cm・体重53kg
◆症状の経過
59歳で脳出血を起こし、左半身麻痺の後遺症が残った。リハビリテーション治療を受け、何とか杖をつきひとりで歩けるようになっていた。62歳時に自宅で転倒、左足の付け根が強く痛み、歩行不能になった。1ヵ月後、知人に光線療法がよいと勧められ、当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
治療用カーボンは3002-4008番を使用し、両足裏部⑦・後大腿部㉚・腰部⑥・左下腹部②は各10運管、両膝部②・右下腹部㉔・後頭部③・左腕の上腕部・前腕部を各5分間照射。⑦②㉚⑥は集光器使用せず、③㉓㉔左上腕部と前腕部は1号集光器を使用。
◆治療の経過
自宅で毎日光線療法を行った。治療数回で左足付け根の痛みが緩和し、痛み止めの薬が不要になった。治療1ヵ月で痛みは完全にとれ、杖を使って20~30分間程度の歩行が可能となった。その後もリハビリと光線治療を続け、徐々に歩行距離は延びている。初診時と治療半年後に骨量を測定したが、右足は83%→83%、左足は77%→74%であった。
◆コメント
健側(右足)の骨量低下はなかったが、麻痺側の左足はまだ体重の負荷が少なく、骨への刺激量が不足気味で、骨量が減少していると考えられる。
今後、歩き方の改善、歩行量の増加にと光線療法の継続により、骨量の低下は改善すると思われる。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著