直径5~6cmに広がった白斑が治癒
【治験症例 9】
尋常性白斑
72歳・女性・自営業
◆症状の経過
60歳のとき、市の検診で脾臓の動脈瘤、肝臓の血管腫と胆石を指摘された。自覚症状もなく、とくに治療を要するほどではないと医師に言われたが、何も治療をしないでいるのは大変不安であった。
そんなとき、知人に光線療法を勧められ、早速治療器を求め、自宅で指導書を参考に光線治療を始めた。
◆光線治療
治療用カーボンは3001-4008番を使用し、両足裏部⑦10分間、両足首部①・両膝部②・腹部⑤・腰部⑥(以上集光器使用せず)各5分間、肝臓部㉗(2号集光器使用)10分間、背正中部㉘10分間・後頭部③(以上1号集光器使用)5分間照射。
◆治療の経過
光線治療を1年ほど続けて、病院の検査を受けたところ、1cmほどあった胆石が8mm程度に縮小していた。さらに2年後には6mmになり、その後も縮小傾向にあるので、引き続き光線治療を継続した。
そんなとき、右の額の皮膚が白くなり、次第に広がり直径5~6cmくらいになった。できたところが顔のため、人目も気になり、またどんどん広がってしまうのではないかとの不安もあった。外出もできなくなり、日常の行動も制限されていた。
皮膚科で診察を受けたところ、これは原因不明の病気で、治りにくい尋常性白斑と診断された。とりあえず病院から塗布薬を処方されたが、ショックは大きかった。
光線治療はカーボン3001-4008番の組み合わせのまま、白斑部への照射を続けていたが、回復の兆しはなく、2ヶ月くらいたってから当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
当所では、白斑部に対しては治療用カーボンは4003-4003番で行ったほうがよいと指導した。それ以降は、白斑部にはこの治療用カーボンの組み合わせで、2号集光器使用を使用して30~40分間治療を続けた。
10日間ほど治療を続けたところ、白斑部のあちこちにポツポツと皮膚の色がついてきた。とてもうれしくなり、さらに熱心に治療を続けた。
3ヵ月ほどの光線治療で白斑の範囲は小さくなり、目立たなくなった。さらに1ヵ月間の光線治療継続で、白斑はほとんど完治した。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著