関節リウマチの進行が抑えられた
【治験症例 4】
関節リウマチ、強皮症
66歳・女性・看護師/151cm・体重39kg
◆症状の経過
53歳ごろより、関節リウマチ、強皮症を発病し服薬していた。しかし、手のこわばり、全身の関節の腫れ、痛みは少しも治まらず、とくに寒さや低気圧が近づくと症状が悪化するので、大変つらい思いをしていた。
光線療法は、長年使っていた姉に勧められ、55歳ごろより始めた。
◆光線治療
3001-3002番の治療用カーボンを使用し、両足裏部⑦・両足首部①・両膝部②(以上集光器使用せず)と両手・両手首部を中心に照射。両肩部⑨⑩・両後肘部㉞㉟(以上1号集光器使用)を追加した。各5~10分間照射。
◆治療の経過
光線治療当初は陽性反応(初期反応)が見られ、また治療開始1年間くらいはあまり効果も感じられなかった。
しかし、根気よく治療を続けて、治療2年目くらいから手の動きや歩行が楽になり、薬も半分に減らすことができた。関節リウマチの進行も、抑えられた感じが出てきた。
その後も徐々に症状は軽減し、痛みが完全にとれることはないものの、日常生活に困ることはなくなった。発症後10年でステロイド薬をやめることができた。
現在発病後13年目で、寒いと痛みが増すことがあるが、元気に仕事を続けている。
当所(光線研究所付属診療所)で測定した骨量は、光線治療6年目、年齢平均比較で87%、最大骨量年齢比較75%だったが、7年目(96%、79%)、9年目(92%、77%)と改善してきている。
◆コメント
関節リウマチそのものが骨量を低下させるが、病気の進行とともに、疼痛でからだを動かすことが困難となり、その結果、運動量も減ることからも、しだいに全身の骨量が低下してくる、また、関節リウマチの治療薬の副作用によっても、骨量が低下することがある。
本治験例では、光線療法で関節リウマチの進行が抑制され、さまざまな症状が軽減したことから、体が動かしやすくなり、ステロイド薬も中止できて、徐々に骨量が増加してきている。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著