歩行困難の腰痛も、いまは6000歩ウォーキング
【治験症例 1】
変形性腰椎症、坐骨神経痛
73歳・男性・会社役員/身長160cm・体重50kg
◆症状の経過
70歳ごろから、腰痛、右下肢痛と足裏のしびれがあり、整形外科では変形性腰椎症、坐骨神経痛と診断されていた。腰痛と下肢痛、しびれで歩くことがつらく、歩く速度も遅かった。とくに起床時がいちばん痛く、日によって右臀部や右腓腹筋が痛み、ときにはこむら返りも見られた。以前から家族が光線治療を行っていたので、その勧めで当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
治療用カーボンは3002-4008番を使用し、両足裏部⑦・両足首部①・両膝部②・腰部⑥・腓腹筋部㉙・後大腿部㉚・腹部⑥・後頭部③・右臀部⑬・腰上部各10分間照射。⑦①②⑤⑥㉙㉚以上集光器使用せず、③⑬腰上部各1号集光器使用。
◆治療の経過
週4~5回、当所(光線研究所付属診療所)へ通院治療した。光線治療14回前後でしびれが少し楽になり、起床時の痛みが減り、治療20回目で歩行時痛も減った。治療25回目でほぼ痛みは感じなくなった。治療40回目でとれなかった右下肢のつっぱり感の範囲が狭くなったので、これ以降は自宅で光線治療を行った。
治療後2年後、下肢のつっぱり感は減り、足の筋力をつけるために歩行を心がけた。治療4年後、多少の腰痛は見られるが、からだを動かしていると調子がよい。
治療5年後の現在、日によって下肢の症状が変化するが、光線治療をしていると大変からだが楽になり、毎日6000歩は歩くようにしている。
◆コメント
坐骨神経痛は臀部・大腿部・下腿部・足先など広範囲に痛みが見られ、足のつっぱり感、しびれ、こむら返りなどの症状でも患者を苦しめる。
本治験例では5ヵ月間は通院治療を行い、その後が自宅で治療し、変形性腰椎症と坐骨神経痛を軽快させた。また、当所(光線研究所付属診療所)で測定した骨密度が同年齢91%で、5年間治療で78歳の年齢としてはよい結果をみた。
●血圧(mmHg)
125/65(初診時) → 109/63(20回後) → 110/65(40回後) → 115/70(2年後) → 112/61(5年後)
●握力(kg)
右: 21(初診時) → 25(20回後) → 24(40回後) → 25(2年後) → 25(5年後)
左: 20(初診時) → 24(20回後) → 22(40回後) → 24(2年後) → 23(5年後)
●足裏温(℃)
右: 26.3(初診時) → 30.3(20回後) → 33.1(40回後) → 31.2(2年後) → 31.8(5年後)
左: 26.5(初診時) → 31.7(20回後) → 33.6(40回後) → 32.4(2年後) → 33.4(5年後)
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著