変形性頚椎症、手根管症候群のしびれが消退
【治験症例 8】
変形性頚椎症・手根管症候群
75歳・女性・主婦/身長157cm・体重45kg
◆症状の経過
ある朝、目覚めたら突然両手指にしびれを感じた。しびれのため握力が低下し、硬化をつまむ、洋服のボタンをかけるなどの動作が、非常に行いづらくなった。
整形外科で手根管症候群によるしびれと診断された。
右手のほうが症状が強く、手首に注射を受けると、左右同じくらいの症状になった。しかし、しびれは完全にはとれず、完治するには手術しかないと言われていた。
光線治療は20歳ごろより行っており、35歳のときには痔、40歳のときには子宮筋腫を光線治療で完治させ、健康管理にはなくてはならないものになっている。
55歳のときには眼精疲労(老眼)から頭痛治療のために当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。以後光線治療でずっと体調がよく、今回20年ぶりの受診となった。
◆光線治療
3002-4002番の治療用カーボンを使用し、両足裏部・両膝部・腰部・背正中部・肩甲骨間部・後頭部・左右咽喉部・左右手首部・左右手指部各5~10分間照射。 両足裏部・両膝部・腰部 は集光器使用せず、 3002-4002番の治療用カーボンを使用し、両足裏部・両膝部・腰部・背正中部・肩甲骨間部・後頭部・左右咽喉部・左右手首部・左右手指部は1号集光器使用。 左右咽喉部は2号集光器使用。
◆治療の経過
別の整形外科を受診して変形性頚椎症と診断された。牽引治療ごとに頭痛がして気分が悪くなるため、2回で中止し、光線治療に専念することにした。
光線治療開始2ヵ月でしびれを感じなくなり、指先の感覚が戻ってきた。握力も右手6kgが12kgに、左手9kgが15kgになり、日常動作にも不自由を感じなくなった。働きすぎて夕方には手がだるくなることがあるが、就寝前に光線治療をすると気分よくすっきり起床できるようになった。
なお、20年前には血圧が140/100mmHgと高かったが、光線治療を継続してきた結果、現在では130/80mmHgと下がっている。また、骨粗鬆症検査ではいつも立派な骨の状態だとほめられている。
◆コメント
光線治療の長期間継続者は、血行状態が良好なため、加齢による変形性の骨・関節疾患があっても、痛みや関節可動域制限が少なく、身体的活動の制限が少ない傾向がある。
本治験例でも足趾(足指)の表面温度では33.6℃と温かく、末梢部まで充分な血液循環が確保されていることが確認された。その結果、血圧も下がり、光線治療の効果も早く洗われ、短期間で症状が改善した。
また、光線治療の継続でカルシウム代謝がスムーズに行われるため、骨量の充分な確保につながる。ちなみに本治験例でも骨量は40歳代相当であった。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著