左頚部、左腕、左肩の痛みが2ヵ月で消失
【治験症例 4】
頚肩腕症候群
65歳・男性・無職/身長167cm・体重65kg
◆症状の経過
もともとスポーツが好きで、若いころはテニス、水泳、サイクリングなどをよく行っていた。昨年夏、久々にプールで泳いだり、サイクリングで1日50~100kmも遠出する日もあった。そのためか秋口より、左頚部、左胸、左肩甲骨付近に痛みが出てきた。
その後、徐々に痛みが強くなり、毎日の洗顔や、食事で茶碗を持つなど、日常生活での動作も大変つらくなってきた。整形外科で頚肩腕症候群と診断されたが、頚椎にとくに異常はみとめられなかった。
病院で処方された抗炎症剤、筋肉弛緩剤を2ヵ月続けたがまったく効果なく、牽引治療もかえって左肩から左手指のしびれが出て3回で中止した。
光線治療は母親や姉が以前より使っていて、今回とくに勧められ、当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
1000-3002番の治療用カーボンを使用し、両足裏部10分間、両膝部5分間、頚椎下部10分間、左肩部前後各5分間、左右咽喉部各10分間照射。両足裏部、両足首部は集光器使用せず、頚椎下部、左肩部、左右咽喉部は1号集光器使用。
◆治療の経過
自宅で毎日光線治療を行った。治療初日から、1日2回光線治療をを行った。治療3日間くらいは、陽性反応(初期反応)が出て、左腕がかえって痛んだ。しかし、治療とともにつらかった痛みが、徐々に緩和してきたので、治療を1日1回にして継続した。
1ヵ月の光線治療でしびれはすっかり解消し、痛みも9割方なくなった。その後、1日おきの光線治療を行い、2ヵ月間で症状は完治した。
◆コメント
初診時、本治験例の患者は頚部から肩背部の筋肉のこりが大変強く、圧痛計のたった1kgの圧力でも痛みを訴えていた。水泳やサイクリングでの頚部から肩背部にかけての筋肉疲労が、筋肉を硬化させたと考えられる。
このため血行障害、神経障害が起こり、痛み、しびれを誘発させたと思われる。光線治療で血行が改善し、筋肉のこりがとれ、症状改善がはかられたと考えられる。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著