骨粗鬆症の背景にみられる病態 2
骨粗鬆症の光線治療
高血圧、心臓病、糖尿病などの病気がある場合は、その疾患に対する光線治療を中心に行います。
【治験例】
■骨粗鬆症による腰痛・臀部痛
◆68歳/女性
◆症状の経過:2年前に子宮ガンの手術を受け、放射線治療を30回受けた。手術後の安静による筋力低下と骨粗鬆症による腰痛で歩行困難となった。通院には車椅子を使用し、自宅内や家の周囲では杖を使用していた。足の冷え、腰痛と左右臀部痛が激しいため、光線治療を希望し当診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療:3002-4008番の治療用カーボンを使用し、両足裏部、両足首部、両膝部、腰部各10分間、左右下腹部、左右臀部の痛む部位(以上1号集光器使用)各5分間照射。
◆治療経過:週2回通院治療を行った。5回目の治療で腰痛が大分緩和された。2ヵ月後腰痛も楽になり、痛みは臀部だけどなり、下肢硬直は消退した。3ヵ月後、タクシーでの通院をやめ、歩いて当所へ通院できた。
※骨粗鬆症とは、骨がスカスカになり骨折のリスクが高まっている状態です。しかしこの段階では腰痛を起こす直接原因とはなりません。骨粗鬆症により腰の骨(腰椎)が圧迫骨折を起こすことで、多くの場合腰痛が起こります。(いつの間にか骨折というものがあるように、これも100%ではありません)。骨粗鬆症になるような人は運動不足や栄養不足であることが多く、それによって筋力低下を起こすなど、諸々のことから腰痛に至ると考えられます。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著