顔面の神経麻痺 3
【治験例 3】
■左顔面神経麻痺
◆44歳/女性(身長 150㎝ 体重63kg)
◆症状の経過:1月に急に左眼が半分しか閉じなくなり、舌の感覚も鈍くなった。ペインクリニックを受診し、顔面神経麻痺と診断された。神経ブロック療法の注射を11回受け舌の動きは戻ったが、眼の閉じ方が不完全で、また口角も閉じない状態が続いた。発症1ヵ月後、知人の紹介で当診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療:1000-3002番の治療用カーボンを使用し、両足裏部、両膝部、左こめかみ部、左耳下腺部、左頬部各10分間、両足首部、後頭部、左右咽喉部各5分間照射。
◆治療経過:治療開始3日後、顔面の麻痺が少し改善し、左眼の閉じ具合楽になったが、口角の麻痺はまだ変化がなかった。治療14日後、左眼の開閉が完全に可能となり、口角から水をこぼすことも減った。また顔面部のつっぱり感も緩和し、顔の表情も出るようになり、以前の明るい生活を取り戻せるようになった。
【治験例 4】
■右顔面神経麻痺
◆44歳/女性(身長 150㎝ 体重57kg)
◆症状の経過:右顔面神経麻痺で40日間入院し、その後も専門医へ通院し神経ブロック療法を受けたがあまり効果ががなかった。食事が不自由で飲み物は口角からこぼれた。また疲れると、右眼瞼が下垂してしまった。発病後1年後、知人の紹介で当診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療:3002-5000番の治療用カーボンを使用し、両足裏部、両足首部、両膝部、右こめかみ部、右頬部各10分間、腓腹筋部、腰部、左右咽喉部、後頭部各5分間照射。
◆治療経過:治療1ヵ月後、右顔面の症状が緩和し眼の開閉が改善したが、物を噛むときに自然に間が閉じてしまった。治療3ヵ月後、眼の開閉はほぼ回復し、飲み物も口からこぼれなくなった。治療5ヵ月後、顔面の表情もでるようになり、日常生活上の問題もなくなった。また下肢の冷えやつれる感じも改善した。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著