慢性腎不全(尿毒症) 3
慢性腎不全の治療
尿毒症の治療は、人工透析と食事療法が基本的な治療です。したがって、可視総合光線療法は、透析療法を補助する治療となります。
可視総合光線療法は、透析療法の変わりはできませんが、可視総合光線の多くの作用により、症状が軽減し、さらに種々の合併症を少しでも予防することができ、社会復帰の助けとなれば、治療の意義があると考えられます。
透析患者の中で職業についていない人の比率が以前より増加していますが、その理由として、体調が悪い、高齢のためというケースが目立ちます。このような結果は、患者の高齢化および家族の問題(引っ込み思案にさせてしまう)や長期透析にともなう合併症によるものと考えられます。長期透析患者では、感染症の予防と気力の充実をはかることが重要な対策となります。
糖尿病による腎不全
近年、糖尿病による腎不全が増加しています。これは飽食の時代を反映して糖尿病自体が増加している結果と思われます。
糖尿病による中等度の慢性腎不全では、栄養状態の悪化や感染症の合併によって糖尿病のコントロールが悪くなった場合、急速に腎不全が進行して尿毒症となり、人工透析が必要な状態になります。この場合、透析療法で腎不全を治療しながら、血糖値のコントロールと合併症の治療を行うことで、一部の患者では一時的に透析を中止できる場合があります。このような状況のとき、医療機関における治療に加えて可視総合光線療法を併用すれば、透析導入までの期間を少しでも長くすることが可能になると考えられます。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著