他疾患に合併する胃潰瘍 1
急性の胃潰瘍の胃のびらん(ただれ)は、種々の疾患に合併しますが、治療薬によって引き起こされることも少なくありません。胃病変は、基礎疾患による全身の血行障害が胃自体の血行も障害するために発生するといわれています。そこで、可視総合光線療法によって、全身の血行を良好に保つことが、基礎疾患の治療のみならず胃病変発生の予防にもつながると考えられます。
他疾患にともなう胃潰瘍 1
重症の火傷や脳血管障害などと関連した胃潰瘍はよく知られています。このような関連を、専門的には「臓器相関」とよんでいます。つまり、このような疾患があると胃潰瘍を合併しやすいということです。
ところで、上記のような疾患以外にも、胃潰瘍を合併する疾患が予想以上にたくさんあることも明らかになっています。人口の高齢化にともなって、高齢者では、種々の疾患に罹る率が高く、また複数の疾患に罹る率も高くなります。さらにその治療に使用される薬剤も、種類、量ともに多くなる傾向があり、基礎疾患自体、あるいは薬剤のしようにともなって胃病変などを合併する率も当然多くなると思われます。近年、他疾患に合併する胃病変として、特に消化性潰瘍の発生が注目されています。
財)光線研究所「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著