小児の健康(虚弱児) 1
小児の中には虚弱児と呼ばれる一群がいます。検査では異常所見がなく、これといった疾患は考えられないのに、風邪を引きやすい、発熱を繰り返す、中耳炎や扁桃炎にかかりやすい、下痢を便秘になりやすい。微熱・倦怠感を訴える、といったひ弱なイメージの子供たちです。彼らを虚弱児といい虚弱体質というわけですが、残念なことに、その治療法は確立されていません。わずかに漢方薬があるのみです。
外国では、すでに虚弱児に対して日光療法が行われた歴史があります。また光線(紫外線)療法が児童の筋力・運動能の向上に効果があるという研究報告もあります。この効果の1つは、光線照射によるビタミンD産生の増加が、副腎皮質ホルモンの分泌を増加を促した結果であるといわれています。
成長期の小児は、カルシウムをいつも体内に蓄える(正のバランスに保つ)必要があります。そのためには、生活環境の改善や栄養状態の向上なども重要ですが、日光浴、光線浴など天地天然の恵みが必要であることは、昔も今も同じです。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著