月経困難症 1
月経痛とともに、腰痛、頭痛、お腹の張り、疲れやすい、いらいら、憂鬱、怒りっぽい、不眠、吐き気、下痢などの症状により、日常生活に支障きたし、治療を必要とするような状態を月経困難症といいます。
骨盤内にこれといった病変をともなわずに認められると原発性(器質性)と、子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣の問題、子宮の形態異常など、骨盤内の病変にともなって起こる続発性(機能性)とに分けられます。
●月経困難症の治療
続発性のものに対しては原疾患の治療を行います。痛みに対しては、原発性、続発性のいずれの場合も鎮痛薬が使うのが一般的です。鎮痛薬で痛みが軽減されないときはホルモン剤が用いられることもあります。
月経痛を抑えるための鎮痛剤の服用は対症療法にすぎず、長い間には薬の副作用の心配も生じてきます。体質を改善することで月経痛を軽減させるために、鍼灸や漢方薬なども利用されています。また光線療法も有効な治療法となる可能性があります。
【治験例 1】
■月経痛・不正出血
◆39歳/女性
◆症状の経過:37歳頃より月経痛とともに不正出血がみられた。婦人科での検査では子宮筋腫(手拳大)と診断された。知人の紹介で光線研究所付属診療所を受診をした。
◆光線治療:3001-4008番の治療用カーボンを使用し、両足裏部、腓腹筋部、両膝部、左右下腹部、陰部、腰部を各5分間照射。
◆治療経過:1日1回の治療を行った。治療により不正出血がなくなり、月経も順調になってきた。月経時の腹痛、肩こり、腰痛及び下肢痛、便秘などは軽くなり、月経後にも少し下腹部痛がみられるだけとなっている。食事もおいしくなり、熟睡できるようになり、長年の症状を忘れる感がある。治療3ヵ月後からは、両足裏部、陰部は他の部位より長め(各10分間)に照射している。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著