骨の病気 1
骨を強くし、骨の病気を予防緩和するためには、運動、食事、日光に当たるなどのすべてのことが大切です。可視総合光線療法が骨の病気によい結果をもたらすのは、可視総合光線療法によって、骨をつくるのに必要なビタミンDの形成やカルシウム吸収を促進させるからです。
●化膿性骨髄炎
化膿性の細菌が骨や骨髄に感染して炎症を起こす病気で大腿骨や脛骨、上腕骨などに発症しやすく、子供に多い傾向があります。体のどこかにある炎症によって病原体が血流にのって骨髄に達し発症するケースと、開放骨折や関節置換術などの手術や外傷によって骨の近くの感染巣から直接感染するケースがあります。症状は発熱、全身倦怠感、痛みなど。進行すると骨壊死を起こすこともあります。
●大腿骨骨頭壊死
大腿骨の骨頭部が血行障害のために壊死してしまう病気です。股関節の外傷性脱臼や大腿骨頸部骨折などの外傷がないのに骨頭壊死(特発性大腿骨頭壊死)するものもあり、難病に指定されています。アルコールの過剰摂取、全身性エリテマトーデスなどの膠原病に起因するもの、ステロイドの服用などが原因として考えられています。
●骨端炎
骨の両端を骨端といい、骨端部に炎症を起こしたものが骨端炎で、オスグッド病、ペルテス病などがあります。 ペルテス病は4~10歳くらいの男子に比較的多くみられる病気で、原因不明の血行障害により大腿骨頭部がつぶれてきます。オスグッド病は、10~15歳くらいに多くみられ、筋肉の成長が骨の成長に追いついていかず、大腿四頭筋が骨に付着する膝のお皿の下あたりに痛みが出ます。どちらも痛くなるような運動を避けて、必要に応じてサポーターや装具を使用します。
近年、高齢者だけでなく若年者の骨折が多くなっています。その大きな要因として、外で活動することが減り、骨の形成に必要な運動と日光の照射量が足りないことが挙げられます。また食生活の変化によるカルシウム不足も指摘されています。丈夫な骨をつくるためには、運動、日光、カルシウムのすべてが必要不可欠ですが、これらによってすぐに骨がつくられるわけではありません。骨形成のため、ひいては健康であるために少しずつ丈夫な骨をつくっていきましょう。
参:(財)光線研究所「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著