慢性関節リウマチ 1
関節内の内側を覆っている滑膜という組織が異常増殖することによって、関節内に慢性の炎症を生じる疾患です。症状としては、主には関節(末端部に多い)のこわばり、関節の痛みや腫れなどで、進行すると骨や軟骨が破壊され関節の変形を生じさまざまな機能障害を引き起こします。貧血や微熱、全身倦怠感などの全身症状をともなうこともあります。免疫に異常が起こり自己の組織を攻撃してしまう自己免疫疾患と考えられています。また女性に多いことから女性ホルモンとの関りも指摘されています。
関節リウマチには不明な点が多く、このような病気には体調を良好に保つということが、他の病気と同様以上にとても大切です。とくに関節の痛みを悪化させる「冷え」には注意しなければなりません。可視総合光線は、体内の複雑な変化や体調を調えることを基本とする治療法で、関節リウマチにも有効とされます。できるだけ早期の治療が望まれます。
【治験例 1】
■慢性関節リウマチ
◆55歳/女性
◆症状の経過:52歳頃より両手指、両手首の腫れと痛み、両足裏の足趾のつけ根の痛みがあり、慢性関節リウマチと診断されていた。整形外科で加療したり、レーザー治療を週1回受けたりして痛みは軽減したが、まだ腫れはとれず(財)光線研究所付属診療所を受診した。
◆光線治療:3001-4008番の治療用カーボンを使用し、両足裏部10分間、両足首部、両膝部、後頭部各5分間、左右手首部各5~10分間照射。
◆治療経過:約1ヵ月の治療で手首の腫れは軽くなり、両足裏の刺すような痛みも軽減し、睡眠は良好となった。光線治療を開始して2年経過した現在では、痛みはほとんどなく、血液検査も正常となった。今まで心臓が悪いといわれ保険医加入できなかったが、今回は保険に加入することができた。
【治験例 2】
◆50歳/女性(身長153㎝、体重45kg)
◆症状の経過:43歳頃から手指のこわばりや手指や手首の痛み腫脹がみられ、慢性関節リウマチの投薬を受けていた。痛みが強い時は坐薬を使用した。足の冷えとともに膝関節の痛み、腫脹もみられるようになり、光線研究所付属診療所を受診した。
◆光線治療:3001-4008番の治療用カーボンを使用し、両足裏部10分間、両足首部、左右咽喉部、左右手指各5分間照射。
◆治療経過:約1ヵ月の治療で手指の腫脹や痛みは軽減した。その後照射時間を各10分間とした。3ヵ月後には坐薬を使わなくてもすむようになった。以後、治療を継続し、7年後、手指の関節の変形はみられるが、手首、膝、足趾の関節痛は軽くなり、仕事が普通にできるようになった。からだが冷えないように治療は継続中である。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著