脊椎疾患 2
【治験例 1】
■脊柱管狭窄症
◆68歳/男性
◆症状の経過:約10年前より、左の大腿部と腓腹筋部痛みが起こるようになった。2年前よりいたみが増強、脊柱管狭窄症と診断された。牽引やマッサージ治療などを受けていた。右下肢にも痛みがみられ、神経ブロック療法を受けたが顕著な効果がみられなかった。また冷え症が強く便通も悪かった。痛みの他に足裏のしびれ感もあり、左下腿の筋肉の萎縮が認められた。
◆光線治療:3002-6000番の治療用カーボンを使用し、両足裏部、腰部各20分間、両膝部、腓腹部各10分間、腰上部、左下腹部、右下腹部、後頭部各5分間照射。
◆治療経過:光線治療3ヵ月間は痛みの繰り返しで、痛む部位の移動も頻回にみられた。その後、徐々に痛みを感じる時間が短くなり歩行が少しずつ楽になった。治療5ヵ月後では20~30分ぐらいはやすまう歩けるようになり、同時にデスクワークも楽になった。これい伴ない安静時の足裏温度の上昇が認められた。
【治験例 2】
■脊椎変性すべり症
◆58歳/女性
◆症状の経過:48歳頃から腰痛があり、整形外科で脊椎変形すべり症と診断されていた。腰部と左臀部に痛みがあり、一時コルセットをつけていた。肩こりも強かった。
◆光線治療:3001-4008番の治療用カーボンを使用し、両足裏部、腓腹筋部、両膝部、腰部各10分間、腰上部、左臀部各10分間、後頭部5分間照射。
◆治療経過:治療1ヵ月間で腰痛や臀部痛は著しく和らいだ。歩行や体操などで筋力強化も実行している。治療3年後では、多少無理をしても痛みはなく、肩こりも楽になった。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著