光化学作用(発ガン・腫瘍抑制作用)
日照量の少ない地域や大気汚染のひどい地域では、大腸ガン、乳ガン、卵巣ガン、前立腺ガンの死亡率が高いことがわかっています。このことから日光によって皮膚で産生されるビタミンDが、多くのガンの発生を抑えるのではと考えられています。
大腸ガンを例にとってみると、大腸ガンによる死亡率が高い地域は男女とも、北海道、東北、東京、神奈川、愛知、大阪、福岡の大都市で、死亡率が低い地域は四国、九州、沖縄です。
都道府県別の年間日照時間ランキングでは、3位に愛知、9位に大阪、16位に神奈川が入っていますが、下位42位~47位はすべて北海道と東北です。沖縄は37位です。
大腸ガン死亡率の地域差は日本だけなく、アメリカ、カナダ、ロシア、イタリアなどでも認められています。
その発生において、食事との関係も知られる大腸ガンですが、カリフォルニア大学のガーランド博士の研究によれば、肉、野菜、果実の消費量は地域による明らかな違いがないため、大腸ガンと死亡率の日照時間の相関関係は食事の面からは説明できないとしています。一方で食事に含まれるビタミンDとカルシムの濃度が低くなるほどガンになる確率が高いことが明らかになっています。
上記のことから、適度に日にあたって体内のビタミンDやカルシウムが不足しないように保つことは、骨祖の問題だけだなく、ガン予防にもなることが示唆されます。
参考文献:可視総合光線療法・理論と治験