
ガットフレイル・機能性ディスペプシアなど胃腸の不調に対する可視総合光線療法 2
■胃不全麻痺患者における低ビタミンD値について(米国の研究2024年)
胃不全麻痺患者(GP)は、カロリー、電解質、ビタミンが不足した食事を摂っていることが多い。今回、本庄の患者におけるビタミンDレベルと、症状、胃内容排出、胃筋電気活動の関係を調べた。
結果、本症患者ではビタミンDレベルは30ng/ml未満と低かった。ビタミンDレベルが低いと、吐き気、嘔吐の症状が増加した。また試験職の4時間後の胃内容食物残量率は36%とビタミンDレベルが正常な患者の31%に比べ優位に高かった。ビタミンDレベル低下は胃神経筋の活動低下と関連が見られた。以上、本症患者の半数にビタミンDレベル低下があり、ビタミンDレベルの低下は吐き気、嘔吐、胃の神経筋機能障害と関連することが示された。
■慢性膵炎患者における血中ビタミンD濃度(チェコ共和国の研究2024年)
慢性膵炎患者は、吸収不良や栄養失調を発症するリスクがある。今回の研究では慢性膵炎患者は血中ビタミンD濃度が対象群に比べ低いことが示された。(19.2ng/ml 対 54ng/ml)ビタミンD³の補給は低いビタミンDレベル修正に効果的であった。慢性膵炎も進行すると胃腸症状が悪化しガットフレイになりやすい。
光線研究 第647号 令和6年12月1日発行 一般財団法人・光線研究所