耳と鼻の不快症状、気管支喘息が改善
【治験症例 2】
気管支喘息
65歳・男性・不動産管理業/身長162cm・体重52kg
◆症状の経過
子どものころから、副鼻腔炎、中耳炎を繰り返していた。40歳すぎから咳や痰が多くなり、近くの医院で気管支喘息と診断された。投薬を受けていたが、喘息の発作を繰り返し、耳は水がたまりやすく難聴になるので、ときどき耳鼻咽喉科で水を抜いていた。投薬では症状に改善がないので、友人の紹介で当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
治療用カーボンは3001-5000番を使用し、両足裏部⑦・両足首部①・両膝部②・肩甲骨間部⑫を各10分間、左右咽喉部④・左右耳部⑰⑱・鼻部⑯を各5分間照射。⑦①②は集光器使用せず、⑫は1号集光器使用、④⑯⑰⑱は2号集光器を使用。
◆治療の経過
光線治療器を購入し、当初(光線研究所付属診療所)の処方に従い自宅で毎日治療した。治療1ヵ月で足が温まり、足が軽くなった。しかし、気管支の状態はまだその日により変動があった。治療半年で喘息発作は減少し、散歩中の胸の圧迫感がなくなった。治療1年後の冬は気管支炎を併発し、喘息発作が多かったが、抗生物質と光線治療で乗り切った。その後、季節の変わり目や冬は喘息発作が出たが、両足裏部⑦と肩甲骨間部⑫を長め(各30~60分)に照射すると楽になっていた。
治療2年後より中耳に水がたまることがなくなり、鼻のとおりも改善した。治療10年後の現在、喘息は完治ではないが、光線治療の継続により、水泳もできるほど体力がつき、光線治療を頼りに生活している。
◆コメント
光線治療の立場から考察すると、喘息になりやすい人は鼻や咽頭などが悪い場合が多く、この炎症がしだいに気管支に及び、気管支に炎症が生じる、この状態にストレス、過労、口呼吸などが加わると、からだの熱エネルギー不足が生じで気管支の炎症がひどくなり、喘息の状態になる。光線治療は喘息に効果があるが、それは喘息患者の多くが、からだが冷えているからである。
本治験例も、熱エネルギーの不足から足腰が冷えていたが、光線治療によってからだが温まり、喘息の症状が改善し、体力がついてきたものである。
●血圧(mmHg)
168/80(初診時)→ 151/76(1ヵ月後)→ 162/70(1年後)→ 148/65(5年後)→ 152/72(10年後)
●足裏温(℃)
右:28.6(初診時)→ 30.5(1ヵ月後)→ 31.7(1年後)→ 29.9(5年後)→ 30.3(10年後)
左:28.2(初診時)→ 30.3(1ヵ月後)→ 31.5(1年後)→ 29.9(5年後)→ 30.1(10年後)
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著