両足のかゆみ、痛みに悩まされた湿疹が改善

【治験症例 1】

 左側背部の湿疹

 21歳・女性・学生/身長153cm・体重53kg

◆症状の経過

 1年ほど前から左足背部を中心に湿疹が現れた。大学の柔道部に所属しており、素足で日々練習を行うため、練習中に足が畳にこすれると、かゆみが現れていた。

 最近は、靴をはくと足が必ず蒸れて、かゆみが増していた。日によって、患部に痛みを感じることもあった。湿疹の範囲が左足底や左すね、左腓腹筋部にも広がり、右足背部にも現れてきた。痛がゆさにがまんできずかきむしるため、化膿するようになり、赤みが目立ってきた。就寝後、からだが温まると、必ず強烈なかゆみにおそわれ、夜間も頻繁に目が覚め困っていた。

 以前から光線療法を行っていた母親から、これまで光線療法で助けられた話を聞き、当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。

◆光線治療

 治療用カーボンは3001-4008番を使用し、両足裏部⑦10分間、両足首部①・両膝部②・腰部⑥・後頭部③各5分間使用、左足甲部(患部)10~20分間照射。⑦①②⑥は集光器使用せず、③・左足甲部は1号集光器を使用し、5分間照射。

◆治療の経過

 学校帰りに実家に通い、光線治療を受けたところ、3日目に少しかゆみが軽減した。

 治療1週間で、左側背部の赤みとかゆみが軽減し、左足底や左すね、左腓腹筋部、右足甲部などに合ったかゆみもさらにやわらいだ。

 治療2週間後、湿疹部はすべて完治し、以前の皮膚状態に戻ってきた。かゆみと痛みがまったく見られず、夜も目覚めることがなく、ぐっすり眠れるようになった。

◆コメント

 当所(光線研究所付属診療所)での初診時は、患部(足の湿疹)が相当かゆかったようで、歩き方もぎこちない様子だった。

 患部を清潔に保つため、柔道の練習後は足の汚れや汗をよく洗ってもらい、靴下もなるべく木綿のような通気性のよいものをはくように指示した。

 患者は真面目なスポーツウーマンで、当所の指示を実行しながら、1日も休まず光線治療を継続した。光線治療の殺菌作用と消痒作用が皮膚の防御機能を調整し、湿疹の改善に向かったと考えられる。

●足指と踵の皮膚表面温度(℃)の経過

右足:29.5(初診時)→ 34.3(2週間後)

左足:30.1(初診時)→ 34.8(2週間後)

右踵:30.2(初診時)→ 34.7(2週間後)

左踵:30.7(初診時)→ 34.0(2週間後)

(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著

馬込沢うえだ鍼灸院

kiichiro2
  • 船橋市馬込沢で鍼灸院・光線療法院をやってます。
    慢性疾患をよくするためには、
    自己のもつ治癒力を高めることが非常に重要です。
    このブログでは主に光線療法について、
    日光を浴びることの重要性について綴っていきます。

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