骨折・外傷で切断と言われた手指が治癒

【治験症例 4】

 小指の外傷

 埼玉県/68歳・男性・建設業

◆症状の経過

 建設業を営んでいたが、ビルの解体作業中に大きなコンクリートブロックが左手の上に落ちた。左手第5指と第4指がつぶれて皮膚がぐちゃぐちゃ、血がしたたった。第5指はブラーンとして、いまにもとれそうな状態だった。

 受信した病院では、「もう左手小指はつないでも、回復するのはむずかしい。切断した方がよい」と言われたが、骨折部を針金で固定し、皮膚を移植して何とか縫合してもらって、3週間後に退院した。退院時には、左手指の痛みや腫れはとれていたが、第4指と第5指は動かせず、傷痕はジュクジュクしていてふさがらず、一部は黒く変色していた。指は動かなくなっても仕方ないとあきらめていたが、傷だけでもふさがってほしいと思った。

 光線療法は、以前より全身の皮膚病がひどいときなどに使って、劇的な効果をあげていた。今回も光線療法に頼るしかないと思い、退院後間もなく、当付属診療所(光線研究所付属診療所を受診い、下記の処方で光線治療を始めた。

◆光線治療

 3001-4008番の治療用カーボンを使用し、両足裏部⑦10分間、両膝部②5分間(以上集光器使用せず)、左手第5指と第4指甲側30~60分間、手のひら側10分間(以上2号集光器を使用)照射した。1日2回の治療も可とした。

◆治療の経過

 指示に従い自宅で光線治療を毎日行った。光線治療を開始するとジュクジュクした受傷部は、じきに乾いてかさぶたができるが、かさぶたがとれるとまたジュクジュクし傷が開くことを繰り返していた。

 1ヵ月後の当所(光線研究所付属診療所)受診時、左手の血行状態はまだ悪い状態であったが、痛みは少なくなっていた。

 1ヵ月半後の受診時に、左手首部の追加照射を指示し、左手首部の表、裏の治療も続けた。しばらくは、同じようになかなか傷がふさがらなかったが、徐々に傷口は小さくなり、指の色もよくなってきた。指も少しずつ動かせるようになり、光線治療開始3ヵ月で傷口はふさがり、皮膚もきれいになった。第5指・第4指ともかなり動かせるようになり、リハビリと光線治療を継続している。

 一時は病院で切断とまで言われた左手指のけがが、光線治療ですっかり改善し、傷もきれいになった。動かなくなると半分あきらめていた指もうごかなくなった。

(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著

馬込沢うえだ鍼灸院

kiichiro2
  • 船橋市馬込沢で鍼灸院・光線療法院をやってます。
    慢性疾患をよくするためには、
    自己のもつ治癒力を高めることが非常に重要です。
    このブログでは主に光線療法について、
    日光を浴びることの重要性について綴っていきます。

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