治療2ヵ月で左膝打撲の痛みが消失

【治験症例 1】

 腰の打撲/59歳・女性・主婦/身長152cm・体重63kg

◆症状の経過

 55歳時、階段で転倒し左膝を打撲した。しかし、このときの痛みと腫れは3週間ほどでよくなった。その後しばらくは、とくに膝の状態には支障がなかったが、58歳ごろからは再び左膝に痛みを感じるようになった。

 59歳時には左膝の痛みで足を引きずるようになり、整形外科を受診した。以前の打撲と肥満の影響ではないかもと言われ、その病院で電気治療を受けていた。それでも膝の痛みがとれず不安になったいたところ、兄から光線療法を勧められて、当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。

◆光線治療

 3001-4008番の治療用カーボンを使用し、両足裏部⑦・両膝部②・腰部⑥・左膝部各10分間、両足首部①5分間照射。⑦②⑥①は集光器使用せず、左膝部は1号集光器使用。

◆治療の経過

 兄より治療器を借りて、自宅で光線治療を行った。光線治療前は、とくに坂道や階段の昇降がつらかったが、治療1ヵ月で左膝の痛みは半減した。治療2ヵ月で膝痛は完治し、日常生活には支障がなくなった。

 膝の痛みはなくなったが、足が冷えるので、膝痛の予防を兼ねて光線治療を継続することにした。兄から借りた治療器を返し、自分ようの治療器を求めた。今後は、おもに足の冷えの予防に光線治療を継続する予定である。

◆コメント

 どのような原因、疾患であれ、痛みはつらい。本治験例は以前に打撲した膝が、3年後再び痛み出したケースである。昔から「古傷が痛む」と言われるように、季節の変わり目など、治ったはずの古傷が突然痛み出すことがある。

 近年、このメカニズムが明らかになってきた。

 一度強い痛みが出ると、神経はその興奮状態を長く記憶・保存するため、ある程度の時間が経過していても、季節の変わり目などに何らかの刺激が加わると、再び痛みがでることがある。

 この痛みの記憶を少なくするためには、痛みをできるだけ早く解消させることが、何よりも重要である。

●血圧(mmHg)

127/82(初診時)→ 119/70(1ヵ月後)→ 114/68(2ヵ月後)

●足裏温(℃)

右 :31.0(初診時)→ 32.4(1ヵ月後)→ 33.9(2ヵ月後)

左 :29.8(初診時)→ 31.8(1ヵ月後)→ 33.7(2ヵ月後)

●握力(kg)

右 :23(初診時)→ 25(1ヵ月後)→ 24(2ヵ月後)

左 :20(初診時)→ 23(1ヵ月後)→ 21(2ヵ月後)

(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著

馬込沢うえだ鍼灸院

kiichiro2
  • 船橋市馬込沢で鍼灸院・光線療法院をやってます。
    慢性疾患をよくするためには、
    自己のもつ治癒力を高めることが非常に重要です。
    このブログでは主に光線療法について、
    日光を浴びることの重要性について綴っていきます。

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