脳卒中後遺症(手足の麻痺) 3

脳卒中の光線療法

 片麻痺の改善にはリハビリテーションが重要ですが、これを円滑にするためには、可視総合光線療法を行うのが効果的です。

 可視総合光線療法によってからだを温めることにより、全身の血液循環を改善し、本人の意欲が出て、リハビリテーションの効果が上がります。また、麻痺した手足は冷たいことが多いので、これらも光線照射でよく温め、硬くなった関節や筋肉をやわらかくすることが大切です。さらに可視総合光線療法は、リハビリテーションによるからだや関節の痛みの軽減にも効果的です。

【治験例 1】

■脳梗塞後遺症

◆68歳/男性

◆症状の経過:朝目覚めたとき左半身に異常を感じ、しだいに手足が動かなくなった。病院で脳梗塞と診断され、1ヵ月間入院した。退院後も通院でリハビリを継続した。左上肢の運動障害、握力低下、挙上不可、左下肢麻痺のため歩行障害があり、発症2ヵ月後に当診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。既往歴なし、血圧も正常。

◆光線治療:3002-5000番の治療用カーボンを使用し、両足裏部、両足首部、両膝部、後頭部、左肩部、左後肘部各5分間照射。経過をみて腹部、腰部を追加照射。

◆治療経過:光線治療1ヵ月後、からだが温まり全身の緊張が緩和してきた。腹部、腰部を追加し、両足裏部、両膝部の照射時間を各10分間に延長した。5ヵ月目頃より左腕が少しずつ動くようになり、挙上可能となった。左手のむくみもなくなり、握力も少しでてきた。歩行後に足の疲れがある場合が、腓腹筋部、後大腿部を各5~10分間照射している。あせらず気長ぶ根気よく光線治療を続けている。

【治験例 2】

■脳梗塞後遺症

◆67歳/男性

◆症状の経過:2月の寒い朝、起きようと思ってもからだが動かず、声もでず、すぐに病院にはこばれた。脳梗塞と診断され2ヵ月間入院した。退院後も左半身麻痺で歩行困難。左手も麻痺しており物が持てず、頭重感もとれなかった。当初受診時は絶望感を訴えた。

◆光線治療:3002-5000番の治療用カーボンを使用し、両足裏部、腰部各10分間、両足首部、両膝部、左後大腿部、腰部各5分間、後頭部、左肩部、左手指部(2号集光器使用)各5分間照射。

◆治療経過:自宅で毎日、午前中と就寝前に治療を行った。リハビリのための散歩やボールをつかむなどの練習もおこなった。治療1ヵ月間で500mhど歩けるようになり、熟睡でき便秘が解消し、食事がおいしくなり体力がついてきた。精神的に前向きな姿勢がみられるようになった。6ヵ月後、跛行はあるが歩行には不自由がなく、左手麻痺も改善しボタンがつまめるようになった。治療8ヵ月後、仕事を再開し社会復帰できた。

(財)光線研究所「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著

馬込沢うえだ鍼灸院

kiichiro2
  • 船橋市馬込沢で鍼灸院・光線療法院をやってます。
    慢性疾患をよくするためには、
    自己のもつ治癒力を高めることが非常に重要です。
    このブログでは主に光線療法について、
    日光を浴びることの重要性について綴っていきます。

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