右股関節の右下肢のしびれが改善
【治験症例 1】
股関節手術後
54歳・女性・主婦/身長150cm・体重50kg
◆症状の経過
24歳の出産後より、ときどき右股関節が痛むことがあったが、痛みは続かないので放置していた。50歳ごろから右股関節の痛みが強く続くようになり、整形外科を受診した。股関節の変形が著明なので手術を勧められ、52歳のときに手術を受けた。
手術したあと、痛みは少し軽くなったが、重いものを持ったり、忙しく動きまわると、右股関節に痛みが出た。また、術後から右大腿部のしびれがあり、それが気になっていた。親戚の紹介で当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
治療用カーボンは3001-4008番を使用し、両足裏部⑦・両膝部②・右股関節部㉔・右臀部⑬・腰部⑥を各10分間、後大腿部㉚・左股関節部㉓は各5分間照射。⑦②⑥㉚は集光器使用せず、、㉓㉔⑬は1号集光器使用。
◆治療の経過
手術を受けると光線治療の効果が少ないと親戚の人から聞かされていたが、当所を受診時、その心配はないとの説明で安心した。少しでも痛みがとれることを期待し、自宅で光線治療を始めた。
治療1ヵ月で足が温まって、右下肢の重い感じが減少し、しびれが軽くなってきた。治療5ヵ月でしびれはまったくなくなり、多少重いものを持っても右股関節や右臀部の痛みはなくなった。
治療9カ月で痛み、しびれの再発も見られない。
◆コメント
股関節痛は、先天性股関節脱臼によって起こることが多く、若いうちは特段の支障はないが、中高年になって股関節の変形が進行すると痛みが出てくる。本治験例は股関節の変形が強く、痛みも強かったため手術を受けたケースである。
当所(光線研究所付属診療所)初診時は足の冷えが著明で、とくに患側の右足が冷えていた。光線治療によって冷えが改善するとともに、痛みやしびれは改善し、足の運びも楽になった。
整形外科でのその後の診察、検査結果によっても、股関節の経過はよいといわれている。
●血圧(mmHg)
123/78(初診時)→ 104/71(1ヵ月後)→ 97/67(5ヵ月後)→ 98/62(9ヵ月後)
●足裏温(℃)
右:22.5(初診時)→ 28.3(1ヵ月後)→ 35.0(5ヵ月後)→ 34.2(9ヵ月後)
左:24.7(初診時)→ 27.8(1ヵ月後)→ 35.1(5ヵ月後)→ 34.0(9ヵ月後)
(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著