めまい 1
めまいとは「平衡感覚の失調」のことで、原因も起こり方もさまざまです。激しい頭痛や手足のしびれ・麻痺をともなうようなめまいが急に起きた場合、脳卒中などの可能性もありますから速やかに病院に行ってください。
からだの平衡は、眼、耳、脳、自律神経系、頚などが相互作用をしながら保たれています。これらいずれかに異常が生じるとめまい起こります。
●回転性めまいと非回転性めまい
めまいには回転性めまいと非回転性めまいがあります。回転性めまいは、自分のからだのまわりの物や自分自身がぐるぐる回転するように感じ、非回転性めまいはの一つは立ちくらみと呼ばれるもので、クラッとするような感じです。もう一つはフワフワと浮いたようで、なんとなく揺れている感じがします。
● 良性発作性頭位めまい症
日常に多くみられる良性発作性頭位めまい症は、内耳にある平衡感覚をつかさどる三半規管の機能低下により起こります。よって三半規管を鍛えるための運動が有効になります。
●起立性調節障害
起立性調節障害は、思春期前後に多くみられ、起立時にめまいや動悸などが起きる自律神経機能の失調です。
●メニエール症候群と前庭神経炎
めにエール病は、めまいと耳鳴りや難聴が同時に起こります。内耳のリンパ液が過剰になりその水圧によって、聴神経と前庭神経(平衡感覚)の両方が刺激されるためです。この病気は中高年に多く、過労、冷え、精神的ストレスなどが関係しているといわれてます。同じく回転性を生じる前庭神経炎は、耳鳴りがなく、難聴をともないません。また風邪を契機として起こることが多いという特徴があります。
🌞東洋医学からみためまい
東洋医学では、めまいには次のようなものがあります。
●肝陽亢進によりめまい:精神的ストレスによって肝陰が不足し肝陽が亢進してめまいが起こる。
●痰濁によるめまい:飲食の不摂生や過労によって水分の代謝が悪くなり痰湿が生じる。この痰湿が中焦に停滞することで、清陽が昇らずめまいが起こる。
※体内の余分な水分によってめまいが生じるというのは、西洋医学も東洋医学も同じです。
●気血両虚によるめまい:脾胃(消化器官)虚弱により気血の生成が悪くなり、清陽が頭部に昇らなかったり、脳をうまく滋養することができずにめまいが起こる。
●腎精不足によるめまい:老化や房事過多などで腎精が不足するとめまいが起こる。
🌙めまいの予防
原疾患があればそれを治すことが大切なのはもちろんですが、とくにこれといった原因が見当たらないことも少なくありません。過労、睡眠不足、冷えに気を付け、栄養バランスのとれた食事と適度な運動をこころがけましょう。鍼灸や光線療法は治癒力を高めるための有効な手段となり得、めまいの予防にも有効であると考えられます。