
じんま疹に対する可視総合光線療法 2
■可視総合光線療法
可視総合光線療法は光と熱エネルギーを補給することで冷えや血行を改善し、低値のビタミンDレベルを高め、免疫機能を改善します。ビタミンDには複数のメカニズムを通じて自発系と獲得免疫系の両方に作用します。自然免疫細胞では抗菌機能を増強し抗菌ペプチドの産生を促進します。獲得免疫系においては、ビタミンDは炎症誘発性の細胞の活性化を抑制し、制御性T細胞の応答を促進することで、免疫寛容サポートして、慢性炎症を軽減します。ビタミンDはこれらの多彩な作用でじんま疹の症状を改善し、再発を鎮静化させます。
【注意】じんま疹は皮膚病の一つですが、よく似た皮膚病はたくさんあるので不明の場合は皮膚科受診をお勧めします。
◆治療用カーボン
3002-3002番、3001-3002番、3000-3002番を使います。症状が出ていない時は3000-5000番を使い体調を整えます。
◆照射部位・照射時間
両足裏部⑦・両足首部①・両膝部②・腹部⑤・腰部⑥(以上集光器使用せず)各5~10分間、後頭部③(1号集光器使用)5分間照射。じんま疹の出ている部位は集光器を使用せず、あるいは1号集光器使用で各5~10分間照射する。
湿熱性じんま疹では照射により熱くならないように照射距離を遠目にして照射する。
【治療例 1】慢性じんま疹・肝機能障害
74歳 女性 主婦
◆症状の経過
70歳時、健診で肝機能障害を指摘されたが、原因は不明で経過観察となった。71歳時、からだが痒くなり、皮膚科で慢性じんま疹と診断され、内服薬、塗り薬を出された。じんま疹は入浴後、日光に長く当たると痒みが全身に出ることがあった。じんま疹が出た時、薬を塗った部位は良くなるが、別の部位に新たに痒みが出る状態であったので、友人の紹介で当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
じんま疹は治療用カーボン3002-3002番を使用し、患部の腹部⑤・腰部⑥各10分間照射(集光器使用せず)肝機能障害は1000-3001番を使用し、⑦・肝臓部㉗(2号集光器使用)各10分間、①②③各5分間照射。
◆治療の経過
自宅で毎日治療した。治療3ヵ月後、じんま疹の痒みの出る回数が減り、足が温まり、夜間尿2回が1回に減った。治療1年後、じんま疹は月に1~2回出る程度に少なくなり、じんま疹が出ても光線照射ですぐに楽になったが寒さや冷えでじんま疹が出ることもあった(AST160U/L、ALT50U/L)。
治療1年半後、じんま疹は出なくなり、肝機能はAST35U/L、ALT25U/L前後とほぼ基準値に改善した。
光線研究第654号 令和8年2月1日発行 一般財団法人光線研究所