脳出血後遺症も高血圧も改善

【治験症例 2】

高血圧症・脳出血後遺症

58歳・女性・主婦/身長149cm・体重55kg

◆症状の経過

 50歳ごろから血圧が高くなり、近所の医院で降圧剤の投薬を受けていた。血圧は服薬しても不安定で、急に高くなることがあった。

 57歳時、脳出血で左半身が麻痺したため、約ヵ1月間入院治療を受けた。左手の麻痺は入院中に回復したが。左足の動きは退院後も悪く、また腰痛もあった。友人の紹介で当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。

◆光線治療 

 治療用カーボン3002-5000番を使用し、両足裏部⑦・腓腹筋部㉙・両膝部②・腰部⑥・腰上部・各10分間、両足首部①・腹部⑤・後頭部③各5分間照射。⑦㉙①②⑤⑥以上集光器使用せず、③腰上部以上1号集光器を使用。

◆治療の経過

 初診時は194/86mmHgと、とくに最高血圧が高い状態であった。光線治療1ヵ月後には、178/74mmHg、2ヵ月後には152/68mmHgと下がってきた。左下肢の動きは、治療2ヵ月で左足に力が入るようになり歩行時に左側による傾向も減ってきた。

 治療4ヵ月、左足の運びはさらに改善し、腰痛もよくなり、血圧は125/64mmHgとコントロールできてきた。治療8ヵ月後、左足の調子はよく、支障なく歩行ができるようになった。 

 治療4年後の現在、左下肢の動きについては光線治療だけで完治し、腰痛の再発もみられない。降圧剤を服用しているが、光線治療との併用で122/71mmHg~132/80mmHgと安定している。

◆コメント

 高血圧は脳卒中の最大の原因である。近年、治療の進歩、生活改善により脳出血は減少したが、脳梗塞は増加している。また、脳卒中で死亡する人は減少したが、その後遺症で苦しむ人は増加している。

 本例は、左半身麻痺で上肢の麻痺は早く回復したが、下肢は十分な回復が見られなかった。しかし、光線治療で下肢の動きが改善し、歩行が普通にできるようになり、不安定であった血圧も安定した。

●足裏温(℃)

右:28.6(初診時)→ 29.6(2ヵ月後)→ 33.3(8ヵ月後)→ 32.2(4年後)

左;28.2(初診時)→ 30.6(2ヵ月後)→ 33.7(8ヵ月後)→ 32.4(4年後)

●握力(kg)

右:15(初診時)→ 17(2ヵ月後)→ 19(8ヵ月後)→ 23(4年後)

左:12(初診時)→ 15(2ヵ月後)→ 17(8ヵ月後)→ 19(4年後)

(財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著

馬込沢うえだ鍼灸院

kiichiro2
  • 船橋市馬込沢で鍼灸院・光線療法院をやってます。
    慢性疾患をよくするためには、
    自己のもつ治癒力を高めることが非常に重要です。
    このブログでは主に光線療法について、
    日光を浴びることの重要性について綴っていきます。

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