頚腕症候群の右肩痛、右上肢のしびれが解消
【治験例 3】
頚肩腕症候群:糖尿病
50歳・男性・地方公務員/身長165cm・体重57kg
◆症状の経過
40歳時、職場の検診で糖尿病と診断されたので、1日1800キロカロリーの食事療法を行っていた。しかし、血糖値が150~200mg/dlと、血糖値コントロールはあまりよくなかった。50歳時、右肩痛と右上肢のしびれが見られるようになった。
整形外科の診断では、肩や頚椎のレントゲン検査ではとくに異常がなかった。肩関節の運動制限もなかったが、頚肩腕症候群という診断のもとで、牽引治療をしながら経過をみていた。ところが、それまで自覚がなかった肩こりが起こってきたので、光線治療を行っていた妻の勧めで当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。
◆光線治療
3001-4008番の治療用カーボンを使用し、両足裏部・後頭部・右肩部・右腕部・右後肘部・右手の甲部各10分間照射、両膝部・腹部・腰部各5分間照射、両足裏部・両足首部・腹部・腰部は集光器使用せず、後頭部・右肩部・右肘後部・右腕部・右手の甲部は1号集光器使用。
◆治療の経過
自宅で光線治療を続け、約30回で右手のしびれは上腕だけとなり、しびれの範囲も狭くなってきた。肩こりも楽になり妻にもんでもらうことが少なくなった。
治療60回で右上肢のしびれはなくなり、朝起きたときの頚や肩の重圧感も感じなくなった。また、血糖値は130~150mg/dl前後に下がってきた。
治療2年後の現在、糖尿病の光線治療を継続中である。
◆コメント
頚肩腕症候群は現代病のひとつで、頚部、肩こり、頭重感、手のしびれなど、多彩な症状が見られる。整形外科では牽引治療を行うことが多いが、効果はあまり期待できない。光線治療は筋肉の緊張を緩和する効果があり、首すじが大変気持ちよくなる。筋肉の緊張がとれてくると、本治験例のようにしびれも改善してくる。
・血圧(mmHg)
101/73(初診時)→ 91/60(治療30回)→ 100/65(治療60回)→ 116/64(2年後)
・握力(kg)
右:40(初診時)→ 45(治療30回)→ 50(治療60回)→ 51(2年後)
左:38(初診時)→ 42(治療30回)→ 47(治療60回)→ 45(2年後)
財)光線研究所「可視総合光線療法・治療報告と症例集」黒田一明著