高血圧例における血圧降下について 1
~心臓・血管機能に対する可視総合光線療法~
高血圧は、本来自覚症状がないのが特徴です。しかし、高い血圧が長い間続いていると、全身の細い動脈が障害されて血行が悪くなり、いろいろな自覚症状がみられるようになってきます。さらに進行すると、脳、眼底、心臓、腎臓などの重要な臓器に障害が起こってきます。
可視総合光線療法は、非薬物療法の一つであり、高血圧で悪くなった血液循環を、温熱と光の総合的な作用によって改善させて血圧を下げていきます。
可視総合光線の血圧降下作用
高血圧には、大きく分けて、原因がはっきりしているものとそうでないものがあります。原因がはっきりしている高血圧は、二次性高血圧といい、腎臓(急性、慢性腎炎による高血圧症、腎血管性高血圧症など)、副腎(原発性アルドステロン症、クッシング症候群など)、甲状腺などの病気によって起こります。しかし、高血圧の9割以上は、原因がはっきりしていない本態性高血圧症です。「本態性」とは原因不明という意味です。
高血圧は、心筋梗塞症や脳卒中などの生活習慣病と深い関係にあります。高血圧が長い期間続いていると、高い血管内圧によって全身の細い動脈の血管機能が障害(細動脈硬化)されてきます。この状態が進行すると、脳、眼底、心臓、腎臓などに重大な異常が生じることになります。したがって、高血圧をコントロールすることの重要性は将来予想されるさまざまな合併症を予防することにあります。可視総合光線療法には、血液循環を改善させる作用があり、高血圧症では降圧効果を期待することができます。
原発性アルドステロン症:副腎(ふくじん:腎臓の上にある臓器)から血圧を調整する役割をもつアルドステロンと呼ばれるホルモンが大量にでてしまう病気。原発性アルドステロン症にかかると、高血圧になることが多いが、高血圧にならないこともあり、どちらの場合であっても血管傷害が進行して、脳卒中、心不全、腎不全を発症するリスクが高まると考えられている。
クッシング症候群:副腎皮質ステロイドホルモンのひとつであるコルチゾールというホルモンが過剰に分泌され、全身にさまざまな症状が生じる病気。
(財)光線研究所「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著
※もちろん血圧は単に下げればいいわけではなく、薬剤によって血圧を無理に下げると、組織や細胞に血圧が行き届かなくなり、脳梗塞などのリスクが高まるといった指摘もあります。