変形性膝関節症

歩くとき、階段を上り下りするとき、座っていて立つときに生じる膝の痛みや、正座ができないなどで病院を受診すると、多くの場合変形性膝関節症と診断されます。変形性膝関節症は、加齢による膝軟骨の劣化や膝関節を支える筋力の低下よって起こります。痛みがあると歩こうと思っても歩くことができず増々筋力が弱くなり、それにともなって、人によっては体重が増えるといった悪循環になります。また運動量が減少がすると膝の痛みにとどまらず、様々な病気にかかりやすくなります。症状緩和、新たな疾病の予防のためには、痛みを少なくしつつ、運動を継続する必要があります。

変形性膝関節症の治療

痛みを少なくするための手段として、鍼、灸、薬物、光線治療をなどの方法があります。湿布や痛み止めの飲み薬などは体を冷やし、長い目でみたときに治癒を遅らせますから、使用にあたっては注意しなければなりません。

運動療法はとても大切な治療です。膝の曲げ伸ばしをすると痛むというのであれば、イスに座り、痛い方の足を伸ばしたまま上げ下げするだけでも、筋力の低下を防ぐことができます。他の治療と合わせてぜひ行いましょう。

【治験例 1】

■変形性膝関節症

◆68歳/女性(身長155㎝、体重58kg)

◆症状の経過:53歳より甲状腺機能低下症のため投薬を受ける。足が冷える状態があり、63歳頃から右ひざが痛みだし、変形性膝関節症と診断され加療していた。65最頃には右膝が曲がらなくなった。66歳頃から左膝痛も出て漢方薬や鍼治療を行ったが、改善がなく光線治療を開始した。

◆光線治療:3001-4008番の治療用カーボンを使用し、両足裏部、両膝部かく10分間、両足首部、腰部、左右咽喉部各5分間照射。

◆治療の経過:光線治療を始めて2、3日間は腰痛、動悸などの陽性反応がみられた。治療を続けて足が温まるようになり、寝つきがよくなって便秘もいつの間にか解消した。1年半の治療で膝の痛みは完治した。

【治験例 2】

■変形性膝関節症

◆64/女性/主婦(身長157㎝、体重61kg)

◆症状の経過:昨年9月歩行中につまずいてから右膝が痛むようになった。立ち上がる時や階段の昇降時に痛みがあり、腰痛もみられるようになった。10月に整形外科を受診し、変形性膝関節症と診断され、治療を受けていた。膝の水は2回抜いたが、腫れは変化がないので不安になり、水泳仲間の勧めで光線研究所付属治療院を受診した。

◆光線治療:3001-4008番の治療用カーボンを使用し、両足裏部、両膝部かく10分間、両足首部、腰部、右膝部各10分間、両足首部5分間照射。

◆治療の経過:光線治療を自宅で毎日続け、約20回の治療で膝裏のつっぱり感がなくなり、30回で階段の昇降時の痛みがなくなった。40回ぐらい(約1ヵ月半)の治療で右膝の腫れもなくなり、右足の冷えも改善した。まだ右膝がしっかりしない感じがあるので水泳を再開し、筋肉をつけるようにしている。

(財)光線研究所「可視総合光線療法・理論と治験」黒田一明著

膝を傷めないために跨をつくる

馬込沢うえだ鍼灸院

kiichiro2
  • 船橋市馬込沢で鍼灸院・光線療法院をやってます。
    慢性疾患をよくするためには、
    自己のもつ治癒力を高めることが非常に重要です。
    このブログでは主に光線療法について、
    日光を浴びることの重要性について綴っていきます。

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