腰椎圧迫骨折・右乳ガン全摘

 74歳・女性/152cm・50㎏

◆症状の経過

 10年前に乳ガンで右乳房を全摘した。経過は良かったが、術痕のつっぱり感と時折右腕の痺れがあった。重い物を持ち上げようよした時にはすごい音がして腰を痛めた。当初は、ぎっくり腰かと思い病院治療を受けていた。痛みが改善しなかったため改めてX線検査を受け、腰椎1番の圧迫骨折と診断された。すぐに身体に合わせた装具を作成し、装着したが右胸の術痕に当たり、痛みで着けることが難しかった。腰は痛み始める時に特に痛み、足は大腿前面がだるく、力が入りにくかった。光線治療器は30年以上愛用していたが、最近は使っていなかった。骨折の痛みで仕事もできないため、光線治療をまた始めようと当付属診療所(光線研究所付属診療所)を受診した。

◆光線治療

治療用カーボン3001-4008番を使用。両足裏部⑦・両膝部②・大腿部前面・腹部⑤・腰部⑥(以上集光器使用せず)、患部の腰(1号集光器使用)、右腋窩部㊻(2号集光器使用)、当所では4台の治療器を使用して合計30~40分間照射。

◆治療の経過

 自宅での光線治療は難しかったので仕事の合間に週3回ほど、当所(光線研究所付属診療所)へ通院を開始。装具は、病院の担当医から治療のために必要と言われたが、調子が悪くなるため、代わりに軟性コルセットを使用した。通院開始約2週間で、痛みがかなり軽減し、動きが軽くなり、片足立ちで靴下が履けるようになった。しかし立位が長い時や同一姿勢からの動き出し時の痛みは続いていた。1カ月後病院のX線検査で、背骨は当初より潰れてきているが、進行程度は少ないと言われ、コルセット代用も許可された。週3日仕事に復帰してからは、痛みの質が変わり、痛む箇所が日によって変わるようになった。8週後の検査で「骨は固まった」と言われてからは、骨折の周囲の痛み気になり始めた。当所通院2ヵ月後には、仕事も忙しくなり、当所への通院回数は減ったが、それでも元通りの日常生活が送れるようになってきている。

『光線研究 第628号』令和3年10月1日 一般財団法人 光線研究所発行

kiichiro2
  • 船橋市馬込沢で鍼灸院・光線療法院をやってます。
    慢性疾患をよくするためには、
    自己のもつ治癒力を高めることが非常に重要です。
    このブログでは主に光線療法について、
    日光を浴びることの重要性について綴っていきます。

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